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2006年9月 3日

長くは生きられないのです

残念ですが、この子はあまり長くは生きられないのです。
よくて10年、うまくするとそれでもせいぜい20年、
もしかしたら、与えられた時間はもっともっと短いかもしれません。
どんなに長い間あなたと一緒に居たいと願っても、それは無理なことなのです。

それからこの子は、あなたにわかる言葉を話すことは出来ません。
もちろん学校に行くことも、就職することも出来ません。
ですからあなたは、この子が何を求めているのか、
お腹がすいては居ないか、寒くはないか、
具合が悪かったり痛いところがあったりはしないか、
その他いろんなことを常に気に掛けて、
この子がいつも気持ちよく居られるように、してあげなくてはいけないのです。

今はまだ元気でも、怪我をしたり病気になったりするかもしれません。
そんな時は、ちゃんとお医者にかかったり、予防注射をしたり、
必要に応じて手術をしたりもしてあげなくてはいけないのです。
当然お金も手間もかかりますが、そんなことはそれをしなくて良い理由にはなりません。

それに、もしかしたらこの子は、悪意はないとしても、
あなたやその周りの人を傷つけたり、いたずらをしてしまうかもしれません。
そんな悪い子になってしまわないように、ちゃんと躾ける必要も出てきます。
置いておくだけで永久に朽ちることのない、飾り物ではないのです。

ご飯も食べますしトイレもします。手入れを怠れば汚くもなります。
でも、そんな日々もせいぜい数年から20年、
そのくらいしか、この子には最初から与えられては居ないのです。

ですから、あなたも覚悟してください。
毎日の食事の世話とトイレの掃除や散歩などに加え、
必要に応じて体の手入れをしてあげること。
それから日に何度も名前を呼んで、目を見て微笑んで、
撫でて抱きしめて、大好きだよと言ってあげること。
負担に感じる時もあるでしょう。でも、それも、せいぜい数年から20年のことです。
たったそれだけしか、この子は生きることが出来ないのです。

それに対する代償は、求めてはいけないことだと思います。
でも、この子と一緒に過ごした日々は、他の何物にも代え難い、
輝きに満ちた、豊かな時間であることは間違いないでしょう。
例えどんなに面倒でも、辛くても、お金がかかっても、です。

この子は、あまり長くは生きられません。
でも、だからこそ、どうか、最後の瞬間まで、
この子の中にある小さな時計が動きを止めて、
温かく柔らかな体が、冷たく硬くなってしまうその時まで、
決して途中で投げ出すことなく、寄り添いその手を握り体を撫でていて欲しいのです。

せいぜい数年から20年のことです。
どうか、よろしくお願いいたします。

*****

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今日の記事を、兄弟猫と彼らを保護してくださったじんざさん、お世話してくださったすべての方に捧げます。
この世に存在するすべての、いとしき愛玩動物たちが、今夜少しでも温かく、安らかに眠れますように。

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コメント

cueさん、トラックバックありがとうございました。
どうしてこの子達は森を離れ人と暮らす事を選んだのかしら。勝手に連れてこられ、生き延びる為の本能としての共生、自然の摂理?
どうして人は愛玩動物が必要なのかしら…。
ここから先はもう色んな考えがグルグルして収拾がつきません。
よくある出来事なのにと笑う人も居るかもしれませんが、これだけ豊かな世の中にいて命を軽んじるのは、昨今の暗いニュースや環境破壊などに通じる種がないとは言えないような気がします。
どうしたって他の命の恩恵を受け生きていくのですから、それらを大切にしないでどうするのでしょうね。複雑化した社会に特殊化した人ですが、自然の一部に他ならないのですから、循環を壊さずシンプルで多様性に富んだ生活を考えなければ、美しい未来はないような気がします。
猫はそんな事は考えてないでしょうが、自然からのメッセージを運んでくれているのではと感じます。いつか人が居なくなったら猫達…いえ、ずっと仲良く出来るといいですね。

投稿: | 2006年9月 3日 午後 01時07分

あの写真にやられて、レスを書こうと思ったんだけど、どうにも書きようがなくて、
思い切って書き出したら、こんな長文になってしまいました。

この兄弟、ハチワレの方はご覧の通り、ハナクチョのところまでうちの先代にそっくりの柄ですし、
アカトラの方は、実は私の弟(人間)の小さかった頃にどことなく似ているんです。
だからどうも、他人事とは思えなくて。

花さんがブログでおっしゃってたこと、常々私も考えていることですが、
みんなが少しずつでも意識してくれたら、間違った方向に行くことなんてないと思うんですけどね。
人間は、もっと謙虚になった方がいいと思います。

一人一人が、必要最小限や充分ということを良く考え、自分が死んだ後のことも配慮して、
死ぬまで生かせて頂いてるのだということを忘れずに過ごすべきではないでしょうかね。
本当に大切なものは、もっとシンプルで少ないと思いますよ。

ひとたび人間が手を入れてしまった自然は、そのままで生き延びることはとても難しいです。
愛玩動物も然り。ひとたび手を出してしまった以上、最後まで面倒を見る義務があると思います。
でも、そんなこと、義務だなんて、感じることなんてないですけどねー。
このいとしい存在と居ることで得られる限りない恩恵を思えば、
途中で放棄するなんて信じられないです。
確かに大変なこともたくさんあるけど、私にはそれすらむしろ喜びですよ。

投稿: cue | 2006年9月 3日 午後 10時01分

久しぶりに涙が出た( TДT)
黒幕さんちの2ニャンもお試し期間にはいったようで嬉しい限り…
だけども、なんか釈然としないなぁー悪人が得をして、善人が苦労するっていうのは納得できないよ
捨てた人は猫好きの家と分かって捨てたんだろうしね
天罰くらえっ!って他人の不幸を願うのは悪い事なのかな?

とりあえず利己主義な私は、私の周囲にこれ以上捨猫が出現しないように願うばかりです…

投稿: | 2006年9月 4日 午前 08時52分

cueさんの文章を読んで、花さんのブログを拝見して、わたしも涙が出そうになりました。
兄弟猫さん、今度こそ幸せがずっと続きますように。

投稿: どん | 2006年9月 4日 午後 07時54分

>>華さん
チョビたんの保護、お疲れ様でした。
思うだけ、言うだけならいくらでもできるけど、
それをしっかり行動に移しておられる華さんには、いつも頭が下がります。
私も色んな局面で、結局正直者が馬鹿を見るのかよって、
毒づきたくなることが少なくないです。
化けて出るよ、ばちが当たるよ、って子供の頃よく言われましたけど、
実はとてもいい価値観だったんだなってしみじみ思いますね。
いつからそれがなくなっちゃったんでしょうね。

>>どんさん
もう本当に、悲しいやら切ないやら腹が立つやらです。
あの子たちに必要なものは、シンプルで簡単なことなのにね。
いいご縁に恵まれることを、心から祈ってやみません。

投稿: cue | 2006年9月 5日 午前 02時21分

 お久しぶりです。
私もついこないだまで子猫を預かってましたので泣きそうになりました。 お試し中の猫さんが今度は愛情タップリのお宅へ迎えてもらえる事を祈るばかりです。
 同じ命なのよ! って、言っても分かってもらえない事もあるのが現実ですが、言わずにはいられません。 世話なんてたいした手間じゃないのになー なんてこういう時に思います。 
 ただ居てくれるだけで幸せをもらえるのに。

投稿: サク改め松美 | 2006年9月 7日 午前 12時07分

お久しぶりです。そして襲名(でいいんですか?)おめでとうございます。松美さん。
着々と前に進まれているようで、凄いですね。花簪、綺麗じゃないですか!!

そして猫乳母さんも、本当にお疲れ様でした。
ホント、世話なんてたいした手間じゃない、ただ居てくれるだけで幸せをもらえる、この言葉につきますね!
その幸せがあったからこそ、あそこまで育てていたはずなんですけどね。
綺麗に、いい子に育っているようですから。

百歩譲って、やむにやまれぬ事情があったのかもしれませんが、それにしても、もう少し賢いやり方があったんじゃないですかね。

とりあえず私は、同じことをやってしまわないように、とにかく健康で猫よりは長生きすることと、
万一の時のために猫貯金をすることを、改めて心に決めたしだいです。

投稿: cue | 2006年9月 7日 午前 06時16分

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